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NighTONE(ナイトーン)

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鍵盤の木口の変色

ヤマハのピアノの鍵盤が変色したり、反ってきたり

お宅のピアノは大丈夫ですか?

先日お邪魔したお宅のピアノは20年くらい調律もしてなくて

白鍵盤の8割が下がったまま動かない状態でした。

湿気が問題なのでしょうが、動くように調整するのになかなか

大変でした。鍵盤の変色もかなりのものでしたので、貼り替えを

お勧めすると作業のご依頼をいただきました。

ファイル 351-1.jpg

鍵盤手前の白い部分が茶色く変色しています。

ファイル 351-2.jpg

アップにするとよく分かりますね。

ファイル 351-3.jpg

反りも結構あって、この様に鍵盤の木の部分と剥がれかかって

います。これらを全部剥がして新品の真っ白な鍵盤木口を

貼っていきます。貼り替えが済むと真っ白な新品の様な

鍵盤に生まれ変わります。


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グランドピアノのサイレントキット取り付け2

先日の続きです。キーセンサーの取り付けが終わると

今度はハンマーストップバーを取り付けます。

この様な金具を取り付けていきます。

ファイル 340-1.jpg

ストップバーの土台となる金具で、バーを上下させるための

スプリングを取り付ける金具と一緒に取り付けます。

この様なストップバーが取り付けられます。

ファイル 340-2.jpg

このバーはまだピアノに合わせてカットしていませんが、

取り付けるピアノやアクションの形状によって加工します。

加工が終わりピアノの内部に入るとこんな感じです。

ファイル 340-3.jpg

これによりハンマーが弦に当たる前にストップバーにより

止められ音が出ない仕組みになっています。

ペダルにもセンサーを取り付けます。

ファイル 340-4.jpg

このセンサーにより消音時のペダルリングが可能となります。

音源BOXと消音レバーは鍵盤棚板の下に取り付けます。

ファイル 340-5.jpg

これで大まかな作業は終わりです。タッチを調整する作業なども

あるのですが、細かい話になりますのでまた今度。

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グランドピアノのサイレントキット取り付け1

今日はグランドピアノのサイレントキットを取り付けました。

もう何度かご紹介したのでおなじみの光景になってきましたね。

まず鍵盤の下にキーセンサーを取り付けます。

鍵盤を全て外し筬(おさ)といわれる部分だけにします。

今回は2本ペダルのグランドピアノに取り付けをしましたので

ケーブルを通すための穴を棚板に開けなければいけないのと、

そのケーブルをスムーズに通す為に、筬の一部をカットします。

ファイル 339-4.jpg

こんな具合にほんの少しだけカットしました。

その次に筬の上にキーセンサーを載せていきます。

ファイル 339-1.jpg

キーセンサーの位置を黒鍵で合わせていきます。左右高さともに

セッティングしていきます。

ファイル 339-2.jpg

各セクションに基準となる黒鍵をセットしてそれぞれがきちんと

センサーの上にくるようセンサーの位置決めをします。

ファイル 339-3.jpg

センサーが定位置に付くとそれにケーブルを繋ぎます。

鍵盤がセットされ、ピアノに収まるとこんな感じになります。

ファイル 339-5.jpg

手前のカラフルなケーブルと奥の黒いケーブルとはまだ

繋がっていませんが、完成時にはこれらが繋がりキーセンサーから

音源BOXに信号が送られるようになります。

続きはまた今度。


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ハンマーがボキッ

先日調律のご依頼をいただいてお邪魔したお宅での出来事です。

お宅を新築されご実家からグランドピアノを移動された際に

運送屋さんがハンマーを折ってしまったそうです。

そしてそのハンマーを交換したのですが、それがひどい

状態でした。ピアノの調律のご依頼をいただいた際に修理した

最高音の音が出ないと聞いていましたので実際に見てみると

まずハンマーの根元のハンマーシャンクとバットの連結部分の

センターピンにガタがあり弦にほとんど当たっていない

状態でした。初めにこのセンターピン交換をした図です。

ファイル 336-1.jpg

一番の問題は他にあるのですが、先ずはバットとシャンクが

しっかりとした状態にしてみました。

通常ハンマーのシャンクを折ってしまった場合は、

ハンマーウッド部分は残してシャンクだけを交換するのが

普通です。そして新しいシャンクに元あったハンマーを

移植してそのまま使用します。

しかし、このハンマーは全然違うものが付けられて

しまっています。

ファイル 336-2.jpg

色も全然違いますね。

先ほど一番の問題があると書きましたが、それがこれです!

ファイル 336-3.jpg

シャンクの長さが足りていません。全然短いのです。

これだけ短いとハンマーと弦とが正常に当たっても

打弦点が違いますので、まともな音が出ません。

2mmくらいは足りないでしょうか。

たった2mmかもしれませんが、最高音の2mmの誤差

というのは致命的で音を出すのには無理があります。

まだシャンクが長ければハンマーを抜いて、正しい位置に

再接着をしたのち、シャンクを切ればいいのですが、

短いとどうしようもありません。シャンクを変えるしか

方法がありません。

シャンクの裏にあるローラーの位置も元からあるものと

違う位置にありますので、ジャックなどの調整も必要ですが

それももちろんされていません。

バットという部品も違うものに変えられていました。

ファイル 336-4.jpg

お客様も最高音はほとんど使わないからとりあえず音が

鳴ればいいというご希望でしたので、いろいろ試して

なんとか弱弱しい音ではありますが、出るようになり、

調律もしてきました。

たまに、運送屋さんがハンマーシャンクを折ってしまうことが

あるのですが、それにしてもこの運送屋さんは不誠実な

対応をしてしまったようですね。その作業のあと、お客様が

最高音が鳴らないことを伝えると「調律をすれば鳴るように

なりますよ」と言われそんなものかと、そのままにして

しまったそうです。この運送屋さんはどこかからカワイの

グランドピアノの最高音のアッセンブリーを買ってきて、

とりあえずくっつけておいたということです。

お客様は2年前に引越しをされお子様もお生まれになり、

とてもピアノに構っていられない状態だったそうです。

さすがに2年前の作業に今からクレームをつける訳にもいかない

ので、もし直すとなるとお客様自身が費用をご負担しなければ

いけなくなってしまいます。


 以前、うちのお客様で興味本位で自分でアクションを

引き出そうとしてシャンクを折ってしまい、セロテープを

巻いてとりあえずくっつけていた方もいらっしゃいました。

皆さんもくれぐれも気を付けてくださいね。

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グランドピアノのレンタル調律

今日は地元の高校で演奏講演会があるということで、

その体育館にグランドピアノをレンタルさせていただきました。

実はこの講演会は去年の11月に行われる予定だったのですが、

新型インフルエンザ蔓延の影響で中止延期され今日行われました。

ファイル 333-1.jpg

簡易ステージの上に据付けられました。

ファイル 333-2.jpg

調律と同時に他の業者さんがPAの設置準備をしていました。

ステージ上から見るとこんな感じです。

ファイル 333-3.jpg

客席から見るとステージはこんな感じです。

ファイル 333-4.jpg

朝一番でピアノを設置し、調律をしました。

ファイル 333-5.jpg

午後4時には撤去しました。
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キャッチャーとジャックの調整

ウィペンの位置が決まると、今度はキャッチャーの位置を

合わせて行きます。キャッチャーとはハンマーが弦を打って

落ちてきたところをキャッチングするための部品のことです。

ファイル 330-1.jpg

このようなプライヤーでハンマーウッドのテール部分と

キャッチャーが正しく合うように調整します。

ファイル 330-2.jpg

この様に鍵盤を押してハンマーが実際にどの様にキャッチング

されるかを確認しながら、キャッチャーの角度などを合わせて

いきます。これらが揃うと綺麗にハンマーがキャッチャーに

スッと納まります。

それが終わると今度はジャックの位置を合わせていきます。

ファイル 330-3.jpg

ジャックと呼ばれ、鍵盤を押すと上下する部品とローラーの

基準となる位置を合わせていきます。ジャックの位置が浅い

位置にあると鍵盤からの力が抜けてしまいますので

正確な位置にセッティングしていきます。

ファイル 330-4.jpg

その後にジャックの高さを揃えていきます。こうしてジャックの

左右にあるレバーとの段差を指で感じながら調整します。

レバーの位置より紙一枚分くらいジャックの位置が低くなる

ように調整します。

ファイル 330-5.jpg

こんな工具でレバーの位置を決めていきます。ジャックの

高さ調整と言いながら、実際に動かすのはレバーの位置だったり

します。

何となく気ままにグランドピアノの調整を書いていますので

また近いうちにその他の作業もアップしますね。

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ハンマーのローラーとウィペンレバーの調整

グランドピアノのハンマーとウィペンレバーとの位置を

正確に合わせていく作業に取り掛かります。

すでにハンマーの弦合わせは済ませてあります。

これはハンマーが正確に弦を打つように調整をするのですが、

この部分は写真だとかなり地味になりますので、割愛します。

アクションを作業台の上に鍵盤を向こう側に向け置きます。

通常鍵盤が自分の体側を向いていますが、全く逆に置きます。

作業台が無い場合は、ピアノ本体の中でひっくり返して

作業を行います。

ファイル 329-1.jpg

ハンマーを全て一度跳ね上げて、1本1本この黄色いローラーと

下のレバーの黒い位置とが合うか確認し、合わなければ

位置を調整していきます。

ファイル 329-2.jpg

この様に1本ずつハンマーを降ろしてきて、位置を確かめます。

微調整ならウィペンのネジを緩め、ウィペンを左右に振ることで

調整が出来ます。しかし、ある程度の幅で動かしたい時は

ウィペンを外し「のり紙」を貼って調整します。

ファイル 329-3.jpg

これが大きく言うとウィペンと言う部分です。まぁ中を細かく

分類すれば多くの部品があるのですが、ここでは大きく

この部分をウィペンとします。

ファイル 329-4.jpg

この穴のどちらかのサイドにのり紙を貼ります。どちらに

貼るかは、どちらに動かしたいかで決めます。

のり紙を貼ることにより、無理なくレバーの位置をローラーと

合わせる事が出来ます。こののり紙はハンマーの所謂「走り」

というものの調整にも使います。このハンマーの「走り」も

機会があれば、またご紹介します。


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グランドピアノのハンマーにコテ当て

前回の続きです。

鍵盤の調整が済むと、鍵盤部分とアクションを固定します。

これらの作業の前にハンマーのファイリングをしていたので

その仕上げでコテをハンマーに当てていきました。

ハンマーのファイリングとはハンマーに付いた弦溝を

ヤスリにより削りながら整形していく作業です。

その際ハンマーのフェルトが毛羽立つのでそれらをコテを

当てることにより押さえていく作業をしました。

ファイル 327-1.jpg

これがハンマーゴテです。色々な形状のものがありますが、

私はこれを使用しています。電源コードがついていて電気により

この平たい部分を加熱してハンマー表面に押し当てることにより

毛羽を押さえていきます。

ファイル 327-2.jpg

この様にハンマーに押し当てていきます。

ファイル 327-3.jpg

ハンマー先端の弦と接触する部分にはコテを当てないように

その寸前まで当てていきます。

ファイル 327-4.jpg

こちら側からも当てていきます。これをすべてのハンマーに

やっていきます。その後、ハンマーの左右に飛び出した

毛羽をハサミでカットしてあげれば出来上がりです。

この毛羽はとても写真では見えないくらい細かいものですので

作業前、作業後の違いをお見せできないのがちょっと残念です。

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グランドピアノの整調

少し前にグランドピアノの低音弦を張り替えました。

なじむまで少し様子を見ていたのですが、落ち着いてきたので

色々な調整に入っていきたいと思います。

ファイル 326-1.jpg

低音弦が張り変わると全体的に綺麗に見えますね。

ファイル 326-2.jpg

やはり巻き線に巻いてある銅が光輝く為、よけいに綺麗に

見えるのでしょうね。

 まずは鍵盤調整から取り掛かりました。全ての鍵盤が

スムーズかつ適正に動いてくれるかチェックします。

まず、鍵盤を外してピンを磨きました。フロントピンと

バランスピンという2種類のピンがそれぞれの鍵盤ごとに

あるのですが、それらを全て磨きます。

そこの写真を撮り忘れたので次に行きます。

ファイル 326-3.jpg

1本1本確かめて少しスムーズさにかけ、動きの鈍いものは

鍵盤筬から外して確かめます。

ファイル 326-4.jpg

この鍵盤内部の赤いものは、ブッシングクロスといい羊毛の

織物で鍵盤の穴の内側に接着されています。

ファイル 326-5.jpg

鍵盤内部のスペースが狭いと鍵盤がスムーズに動かなく

なる場合がありますので、この様な鍵盤プライヤーという

工具を使い、内部のスペースを広げてあげます。

簡単に言うと、鍵盤内部をペンチみたいなものでつまんで

このブッシングクロスと木部を押しつぶすようにする感じです。

そうすると鍵盤の穴が広がり下から突き出ているピンと接触

することなくスムーズに動くということです。

ただ、これをやりすぎると鍵盤がガタガタになり横ブレして

しまいますので、その辺りの頃合が重要です。

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哀れ タヌキが!

今日は午前中、調律にお伺いしたのですが、お宅に余分な

駐車場が無かったため、5分くらい歩いた所にある駐車場に

停め歩いて行きました。調律中はご家族3人さんが皆さんで

興味深々で調律をずっと見ていてくれました。

その帰り道、駐車場まで歩いているとなんと歩道にタヌキが

倒れていました。恐らく車に轢かれて死んでしまったのだと

思いますが、目だった外傷も無く誰が見てもタヌキと分かる

状態でした。まさか写真に撮ることもせずそのままその場を

立ち去りました。しかし、浜松の中心街にかなり近い

ところでタヌキがいるのには驚きました。


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周りに緑が無いわけでは無いのですが、こんな所でタヌキが

生活しているとはビックリと言うか、なんだか嬉しいような

気分になりました。

でも車に轢かれて死んでしまうということは、彼らにとって

安全な環境では無いのでしょうね。