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日常使いできる複雑時計!? ローラン・フェリエのスポーティなトゥールビヨン

難解極まりない超複雑な機械式時計の仕組みを“優しく”解説する『超弩級 複雑腕時計図鑑』がMEN’S EX特別編集によって発売に。ここでは、その中身をピックアップしてご紹介する。


LAURENT FERRIER(ローラン・フェリエ)
トゥールビヨン グランスポーツ
ブザンソンCOSCを取得した2つのひげゼンマイ
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SPEC INFORMATION
ル・マン24時間耐久レース出場40周年および、トゥールビヨン10周年記念モデル。グランスポーツデザインを採用。12本限定。ケースサイズ:44㎜ ケースの厚さ:13.4㎜ ケース素材:SS ストラップ:SS 巻き上げ:手巻き 搭載キャリバー:Cal.LF619.01 防水性能:100m 振動数:毎時2万1600振動 パワーリザーブ:80時間 ムーブメントのパーツ数:188個 石数:23石 ムーブメントの直径:31.6㎜ ムーブメントの厚さ:5.57㎜
価格:2280万円
問:DKSHジャパン
TEL:03-5441-4515

オリジナル機構が満載の日常使いOKなコンプリ
パテック フィリップ社に時計師として長年勤めたのち、2010年に自身のブランドを立ち上げたローラン・フェリエ。フェリエ氏は時計師の傍ら、1970年代に一流のレーシングドライバーとしても活躍しており、1979年のル・マン24時間耐久レースでは3位表彰台も手にしている。その40周年を記念し、モータースポーツへの情熱を表したモデルが「トゥールビヨン グランスポーツ」である。

クッション型ベゼルとオニオン型リューズを備え、ゆるやかに丸みを帯びたトノー型のケース。また、深みのあるグラデーション文字盤には、オレンジに発光する針とインデックスを配し、6時位置にはスモールセコンドをセットした。“グランスポーツ”の名が示すとおり、外観はシンプルでありつつも高級感が漂うスポーティデザインに仕上げた。

一方、裏面のシースルーバックからはトゥールビヨンケージが見渡せる。ケージ内のテンプにはひげゼンマイが2つ組み込まれていて、互いに向かい合うヒゲゼンマイが、テンプの天真が左右にぶれるのを防ぐと同時に、トゥールビヨンの垂直姿勢時に生じる精度の誤差を平均化。これら 相互作用する2つのひげゼンマイの搭載により、きわめてハイレベルな精度が実現し、ブザンソン天文台によるクロノメーター認定を取得している。

また、ローラン・フェリエの自社ファクトリー内で完全自社開発・製造されたこの手巻きキャリバーには、ブランド独自のロングブレード式ラチェット装置が組み込まれている。オメガ時計 メンズこれは19世紀の高性能ウォッチからインスピレーションを得たムーブメント構造であり、リューズを巻き上げるときに鳴る繊細かつ独特なメカニカル音を楽しむことができる。

堅牢性の高いケースとブレスレットは手首を包み込むように設計され、一日中着用しても疲れることはない。さらには100mの防水性も確保。複雑系ながら毎日着けられるトゥールビヨンなのだ。

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