先日ご来店下さったお客様から「1年前に譲ってもらったピアノがあるのだけど、音が出ないところがかるから見て欲しい」とのご相談を受けました。
その日は時間がちょうど空いていたので、一緒にピアノを見に行くことにしました。
外装を開けてみるとひと目でネズミの被害があるなと分かりました。
鍵盤を外してみると、最高音部に巣がありました。ただ、それ程大きなしっかりした巣では無かったので、この巣の中では繁殖はしていなかったように思えます。
ただ被害はかなりのものでした。
ネズミの被害がある場合、ほとんど虫食いの被害を併発していることがほとんどです。
こちらはバックレールクロスが虫食いにやられています。
こちらはバランスパンチングクロスが食べられています。
こちらはフロントパンチングクロス。
あと、ブライドルテープもほぼ全滅。マフラーフェルトもネズミに囓られ、鍵盤押さえのレールクロスも虫食いにやられていたので、これらは一旦弊社工房に持ち帰り、修理することとなりました。
1週間後に修理したアクションやマフラー、鍵盤押さえを持って調律と整調にお伺いしました。まずはお掃除をして綺麗になったところで、バックレールクロスを張替えて、バランス・フロントパンチングクロスを戻しました。
ただ、バックレールクロスを張替え、パンチングクロスも総取り替えすると、整調作業を一からやり直すことになるので、大変です。
あと、ブライドルテープを張り替える際にハンマーをセンターレールから外しているので、弦合わせなどの作業やスティックの確認、調整も改めてやりましたよ。
整調作業が終わると、調律に取り掛かりますが、長年調律されていなかったので、3回通りの調律をして、なんとか落ち着かせることが出来ました。
一通りの作業が終わってからマフラーフェルトの確認をして作業終了です。
ピアノはガーシュインのNo.500というモデルで、当時としてはグレードの高い良いピアノでしたので、調律したらしっかりした良く響くピアノに甦えり、いいピアノになりましたよ!
小学5年生の女の子が弾くという事でしたので、楽しく弾いてくれればいいですね。
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